自家製の柿渋液

自家製の柿渋液

夫の工房は西尾市平原町の柿畑の中にあります。
柿の木が20本ほど植えられていた畑を借り少し整地して作業場にしています。
平原町にはみかん畑や柿畑が多く、秋にはみかん色と柿色があちこちに広がり
とてもきれいです。隣接する幸田町は筆柿の産地で、そのせいでしょうか
平原も筆柿の樹がたくさん植えられています。

柿渋は豆柿(渋柿)から作られるのですが、次郎柿や筆柿などの甘くなる柿でも摘果時期の
ものはタンニンも多く含まれているので使うことができると聞いたことがあります。
2010年に摘果した筆柿で柿渋をこしらえてくれました。

作り方は
⒈ 青柿を洗わずにヘタのついたままで砕きます。その際、鉄やアルミのものは
化学変化を起こすので使わないほうがいいです。身の回りにあるもので…
ビニール袋に入れて木槌で砕いてもいいでしょう。

⒉ 砕いた青柿を、木やプラスチックの容器に入れて柿全体がヒタヒタに
浸かるくらいまで水を入れます。ゴミや虫などが入らないようにフタを
しておきます。
1日2回くらい攪拌し全体をよく混ぜます。2~3日たつと泡が出て
酵母による発酵が始まります。

⒊ 泡が止まったら布袋に入れて絞りフタをして2〜3年貯蔵して出来上がりです。

作業自体はそれほど難しいことではないのですが、出来上がりまでは
時がかかりますね。夫のこしらえてくれた柿渋は6月に仕込み10月に搾汁と
あり随分と長く発酵させたようです。良いか悪いかわかりませんが…
実は、搾汁した3Lの瓶を4年前に受けとっていたのですが忘れていまして
私の工房の隅っこで埃にまみれていました。かわいそうなことしました。

発見してからもなんだか使うのがもったいなくてなかなか手が
伸びなかったのですが、夫が自分で染めた布を見せてくれ(いい色に染まって
いました)まだ柿渋も残っており今年も仕込むというので、それならと染めてみることに。

ボトルのフタを開けて驚いたのが、匂いがしないのです。
販売されている柿渋には無臭に加工されているものもありますが
何も加工していないのに匂わないのはどうして?
仕込んでいる最中は匂ったと言っていましたが、不思議です。

柿渋には違いないので、染めて干しています。
何回か重ねて様子をみることにしましょう。

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