
雨で始まった9月。秋雨前線が停滞しているわけではないのに、スッキリしない日が続いた。 畑のプチベールとブロッコリーは順調に育っている。キャベツとプランターの白菜も大きくなった。ドキドキしながら蒔いた大根、紅心大根、赤大根の種もすっかり大根らしい葉っぱを広げて元気だ。西の下の池上さんが時々来ては間引きや草取りの事を教えてくれた。小さなカメムシだろうか、所々虫に食べられたが「ここまで大きくなってればそう心配ないから」ということでひと安心。
漬け物用の野沢菜は産直で求めることにして、摘み菜でいただく用の野沢菜と冬菜の種も蒔いた。秋の植え付け種まきの時期は慎重だ。中沢地区でも天竜川に近い入り口辺りとでは気温差もあり、種蒔きや植え付けの時期が一週間から10日早めにした方が良く、逆に春の仕事は1週間から2週間遅く始めると聞いていた通りだ。畑や田んぼの様子がこんなに違うのかと驚くこともしばしばだった。
ちいのお気に入り プチベールの隠れ場所
そういえば、田植えの苗の間隔が愛知県と比べると狭く混み合っているようで、仙人春日さんに聞いたら「株が増えないからね」と教えてくださった。そういうことだったんだ。
それにしても稲穂の色づきの美しいこと!お米の品種ではなくやはり空気と水の差であると思う。黄色の稲穂、鮮やかな緑の葉に光が当たりキラキラ揺れている景色は山の紅葉と同じくらい見応えがある。

朝仙人春日さんがいつものよう現れ持ってきた野菜を置くと、「ちょっと切るか」と以前から気にしてくれていた松の木の剪定を始めた。そのうち夫も見よう見まね、一緒になってやりだした。仙人は木こりもやれば庭師にもなる。多才な人だ。「自分とこの松だと慎重になるけどよその木ならどんどん切れる^ ^」と楽しそうにチョンチョン。飽きもせずに3本を剪定終わったら、まあスッキリしたこと!! 器用だなぁ。

「初物のキノコを採ってきたから一緒に」と仙人春日さんからお誘いを頂き、お夕飯をご馳走になった。ズボウ(お初にお目にかかったコムソウ茸)と呼んでいるキノコのすき焼き。松茸のお吸い物と松茸の味噌漬け。松茸を頂くなど、夫も私も前回がいつだったか記憶に無いほど食していない。

信子夫人お手製のお漬け物、梅漬け。こしょうの醤油漬けでいただくトロトロのお茄子。珍しく美味しいお料理もさることながら、気さくに温かくもてなして下さり時を忘れて楽しませて頂いた。楽しかった、楽しかったと夫と気分良く夜道を帰り家の時計を見て驚いた。11時半だ‼ あ〜 時を忘れすぎた…。

19日に夫が一週間の予定で西尾市に向かった。久しぶりの西尾行きで草刈りや工房の整理あれこれ忙しそうだ。
駒ヶ根に来てから「行ってきます」と朝出かけて行くこともなくなり、その分手がかかるという事もなく有難いが、時々留守をしてくれるのは実に有り難い事だ。
まだまだ収穫できる野菜たち
仕事の手を止めたくない時があり、夕飯の支度時など「ちょっと待っててね」を使わせてもらうことがしばしば。でもちっとも嫌な顔をせず待っていてくれる。おかずの品数少なくても「いいよ」。疲れたからレトルトカレーにしても「いいよ」。感謝しきり。でも留守になるというのはある意味別格の感謝に値する。勿論、何日かして帰ってくるという保証があっての事だが。そんな保証、あったのかな? 実は帰ってくる事も感謝なのかもしれない。きっとそうだ。
雑貨屋さんのディスプレイで使われていた中国のアンティーク。
春先の山菜の時期にもあったっけ。夫が留守の時にご馳走が届いたりする。今年は伊那谷のキノコが豊作というニュース通り道の駅や産直には香茸、松茸、ズボウは山のように並んでいる。という事で仙人春日さん宅で贅沢キノコ三昧から間も無く百合子さんがキノコの佃煮と茹でて下ごしらえしたズボウを持ってきてくれた。佃煮は真っ黒!クロカワって言ってたっけ。歯ごたえあって美味しかった。あぁ〜留守してて残念。
山形県鶴岡市の友人夫妻が浜名湖クラフト出展の行き帰りに滞在
日向の池上節子さんが「ちょ登ってキノコ見に行こうか」と誘って下さり春にワラビを採りに登って行った道沿いの山に入った。先客があったようで塩漬け用のキノコを少々と栗を拾い戻って来た。 ん?玄関先のテーブルに何かある….袋の中はいっぱいのキノコ! ズボウと松茸しかわからないが。誰?そりゃ仙人でしょ! 下ごしらえの仕方教えるからと来てくれ大きくて黒っぽい奇妙なカタチのは香茸とわかった。産直に並んでいるのは小さくて別ものだった。
山盛りのキノコ。夫は留守だ。「そんなもん取っとかなんで松茸を焼きとお吸物、香茸は天ぷらで美味しいうちに食べちゃえや」と仙人は笑った。そうなのだ、食べればいいのだがひとりで食べられないのは何故だ…。あと3〜4日で帰ってくるからと冷蔵庫に入れた。ズボウは煮つけて、香茸は半日干して、松茸は新聞紙にしっかり包んで。
夫にキノコの山の写真を送って説明したら「美味しいうちに食べれば良いのに」と。仙人が正解! 次回があったら、そうしよう。ところで仙人、季節ごと多種類の野菜を半端ない量作る。ジャガイモは種芋で150kg、大根は350本とか言ってた。美味しい野菜に季節の山の恵み、霞はいつ食べているんだろう…
台風、台風で今月の終わりも雨、しかも台風通過だ。夕方近くに仙人がまた何やら手に持って….。え〜っ!作りもんみたいだぁ!にぎり茸という食べられるキノコ。天ぷらかバターで焼いても美味しいとの事。我が家にはバターは無いのでオリーブオイルで焼いて塩でいただこう。
お茶を飲みながらの話題は盛りだくさん。座骨神経痛の具合、寝室のリフォーム、我が家の雨漏り、暖房をどう使うか。以前運んでもらった砂利をお願いしたいと。僅かな時に充実内容。誠に楽しい。甘糀に漬け込んだスルメをおすそわけして見送ったら直にまた車が入って来た。何か忘れ物? 「スルメ美味くて一杯はじめちゃったよ。で、これそこの神社の境内にあったから」と大っきな松茸だ!神社の境内にあるわけないでしょ!仙人、申し訳ないほど律儀なお人だ。
「キノコも山菜も買って来るもんじゃない」という恵み多きこの地に住まい、心安い隣人との交流。暮らし始めて半年が過ぎた。時々夫が「もう何年も居る感じがする」と言うが同感だ。キノコに始まりキノコで締めくくった9月、キノコ月。雨の降る音が凄まじい。身を潜めて台風が過ぎるのを待とう。明日から10月だ。

コメント欄