
8月3日
夕方、ミシン仕事をしていると軽トラが入ってきた。見ると仙人春日さん、「おう!」っと
ばかりに手を揚げ車から何やら持って降りてくる。その日の午前中キュウリとナスを持ってきてくれたばかりなのに…どうした? いや、何度も来てくれるのは嬉しいことだ。
「おーい、ちいっとばかし助けてくれや」とまたまた野菜の山。「留守するからこれだけでも貰っとくれ」との事。坐骨神経痛だとか聞いたばかりだったので、入院か?と思ったが「一ヶ月くらいヴァカンスかい?」と聞くと「いやいや、2、3日だ」と。

家の一部リフォームで基礎を自分でするのに川砂を軽トラ荷台一杯買ってきたけど余ったから使うなら置いてくよ。で、これも有り難く頂戴した。(これは夫の判断) 我が家も庭を造成中でセメントも練らなきゃならない。与えるも布施 受けるも布施とはいうものの、誠に有り難いに尽きる。
白ナス?仙人もなんていうか知らないと言った珍しい色のナス。焼いて食べると美味しいらしい。ご近所さんから頂くどんな種類のナスも皮も実も柔らかく甘味があって美味しい。我が家で出来るのでさえ柔らかく美味しいのだから、地の利が大きいのだろう。
仙人春日さんのゆくえが5日にわかった!
宮脇さんが「春日農園で採ってきたけど、持ってこれるのはここくらいだから」とまたもやナスとキュウリ、ゴーヤの袋詰めだ。仙人春日さんに野菜の見廻り頼まれたと言うので「入院したんじゃないよね?」と聞くと「ねぶたを観に行ったんだよ。夫婦揃って2、3日の旅行するなんて大曽倉じゃいないよって言ってやった」と笑っていた。
集まり続けて、ナスの山!さすがにぬか漬けや各種お漬け物ばかりは出来ず、春先のフキヤタケノコの保存みたく、揚げびたしにして保存することに。オリーブオイルで素揚げして自家製だし醤油とみりんでさっと煮て煮汁ごと冷凍庫で保存。で終わらないように注意しなければならない。食べなきゃ…。
毎日続くナスづくし、キュウリに飽きる事もなく「美味しいね」とつい出てしまうのは、間違いなく素材が美味しいからだ。しあわせ、しあわせ。

〈茎と勘違いして…放っておいたら!〉
8月11日
一泊二日の西尾里帰りで、落花生が店先に並んでいるのを見つけた。生の落花生を塩茹ででいただく収穫時期ならではの食べ方がとても美味しく、大曽倉へのお土産にと山ほど買って来て塩茹でにしてご近所さんにお届けした。この辺りではもちろん落花生の栽培はしていないし、生の落花生が店先に並ぶこともない。ということで、塩茹での落花生に皆さん珍しがり「美味しかった!」の声を頂いた。
p〈北海道原産の紫陽花とか。西尾で頂いてきてようやく開花 よかった〉
我が家の元々の持ち主で時々行き来させて頂いている下平継明さんが7日に亡くなったと、百合子さんが連絡してくれた。二週間程前に奥様のふみえさんと一緒に納屋と蔵の片付けに来られ、リフォームした浴室に驚かれ、懐かしそうに各部屋の様子を見ておられた。お茶を飲みながら楽しくおしゃべりをし、帰り際に「近いうちに、ここで一緒にお食事して下さいね」とお誘いしたら照れ臭そうに笑われたっけ。こんにゃく芋の手入れや野菜の収穫でお忙しそうだが、変わった様子は見られなかったのに。
物静かで暮らしの知恵は勿論の事、伊那谷の歴史や神仏に博識な人で引っ越し前にご自宅へおじゃました際、時を忘れて話に聞き入った程だった。これからゆっくり、ずっとおつきあいさせて頂くのが楽しみだった。淋しい…。

街に買い物に出かけ、ランチに入ったお店で山を眺めながら継明さんを想っていたら「良寛さんの歌を思い出した」と夫が言うので「そうだね、フッと浮かんでくるね。春は花の方?」と返すと「今日(けふ)別れ明日は会う身と思へどもはかりがたきは命なりけり だね」と。
私はというと「形見とて何か残さむ 春は花 山ほととぎす 秋はもみじ葉」すると夫が「山ほととぎすじゃなくて、夏ほととぎすでしょ?」と指摘するので「え〜⁉︎ 山でしょう!」と声に力が入ってしまった。あれ?覚え違いしてた?と、ちょっとだけ心配になったが夫が持っていたタブレットで検索して、ホッとした。
「今日別れ」も「形見とて」も継明さんを想うにぴったりの歌だ。
我が家でお茶と共に 甘漬けのカリカリ梅を「旨いねえ」と口に運ばれるのを嬉しく見ていたのを思い出す。少しばかり、お持ち帰り頂いた梅も継明さんは召し上がられただろうか…
〈高烏谷山から流れてくる雲は高烏谷おろしと言われ、どしゃ降りの雨を連れてくる〉
8月20日
お盆が過ぎ17日の朝は寒くて肌布団に潜り込んだ。昨夜の大雨後の爽やかな空気と陽射し。いつもの雨上がりと違う吹く風は、日陰ではなく日向へと誘うほどひんやりしている。
七分袖のTシャツから長袖のTシャツに着替えた。お盆が過ぎると秋だからね、と以前聞いた通りだ。


我が家にはお仏壇は無く、敢えて事をしなくても日々心の中で「ありがとう」を念じ、夫ととの会話では結構亡き人たちが登場するのでそれがご供養になっていると思っている。とはいえ、店先で見たことのないお盆用のあれこれが並び、ちょっと真似ごとしたくて13日の迎え火、お供えをして江本家、河上家のご先祖様をお迎えした。
あかしという木片や樺の木の皮を燃やして迎え火、送り火を焚くのだが樺の木はなんとも言えず爽やかな香りで、ずっと焚いていたいと感じるほどだった。お供えは何人かにお話を聞きそれを参考に私流でお膳をこしらえた。「江本のお義父さんはお酒欠かせないよね。お義母さんは枝豆大好きなんですよね。豊さんはお素麺、竹子さんはおナスの煮浸しね。この家で一緒に過ごしたかったね..」一瞬、淋しさを感じたりしたが愛しい人たちが次々と笑顔で現れ温かいもので包んでくれた。

17日朝のひんやりから始まり、日毎に季節が変わろうとしていくのを感じている。
賑やかだった蝉の声は秋の虫たちに代わり、風は乾いた草の匂いを運び、入道雲が湧いたりウロコ雲が出たり、ウグイスは鳴く場所を変えたようだ。
〈大曽倉のあきたこまち〉
〈そば畑〉
長い冬を前に野菜作りの準備が始まった。大根、白菜、カブ、キャベツ、野沢菜、冬菜、プチベール。欲張るわけではないが、大根も白菜もキャベツも作ってみたいのだが時間もスペースも叶う程の余裕は無く、仙人春日さんのアドバイスで先ずはプチベール4本とブロッコリー4本を植え、大根の種を撒いた。冬の定番野菜白菜をどうしようかと迷っていたら、上の池上節子さんがご自分のところ用に白菜の種蒔きをした際に、我が家用にと撒いておいて下さった。大きなプランターにぎっしり、数センチに伸びた白菜は春色の緑だった。「小ぶりな白菜だから3本か4本残して育ててね」抱きかかえ持ち帰ったプランターに蝶々避けのネットを被せ、間引きした抜き菜はお味噌汁の実にしていただき4本を育てている。

〈my草刈り機を購入。確実に効率良くはかどるが …〉

窓を開けて車で走っているとフワーッと葛の花の香りが漂ってきて幾度も深呼吸している。
普通に?平均的に?なんと表現すればよいか..(.花のいい香り)としてあげるものには決して入らないと思うがお香を感じさせる個性的な香りが大好きだ。以前住んでいた西尾市の自宅付近も田畑が多く葛の自生場所も結構多かったが、大曽倉に移り天竜川を渡り自宅までの道のり約20分葛が無いところは無い。
稲穂の黄色が日に日に濃くなり、ソバの白い花が咲き実りの秋がそこまで来ている。
9月1日2日の駒ヶ根もみじクラフトの出展をスタートに秋は少し忙しくなる。
作品の制作と畑仕事の両立を目指そう!

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